名前 |
萩原 督久 (はぎわらよしひさ) |
生年月日 |
昭和10年8月2日 |
入門年 |
昭和35年 田中に入門
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一光の竿は細身で張りのある竿である。
素朴な作りのその作風からは想像できない程の多くのファンがいる。
元々生活の為だけに始めた竿作り、しかしお客さんが「かって良かった。」と喜んでくれた事が一光の竿作りに対する情熱をかき立てた。
以降多くの竿師の意見を取り入れながらも特に生地組みにこだわり、穂持ちに固くて良質の高野竹を使ったスタイルを変える事なく一心に竿を作っている。
一光の竿は使って初めて良さが解る、「使い込む程に味の出る竿」である。
名前 |
山田 優 (やまだまさる) |
生年月日 |
昭和14年1月3日 |
入門年 |
昭和37年 源竿師に入門 |
結婚と同時に義父である橋本へら竿の開祖、源竿師に師事。
一つ一つの工程に時間と神経を注ぎ込み、丈夫かつ繊細、
芸術性の高い竿作りを行っている。
「野山にある竹が格調あるへら竿に変わっていく様がこの上ない喜び」と語る通り、
その作品からは竹に命を吹き込んだかのような芸術性のある美しい作り込みが伺える。
機能面に於いても、「振り込み時と取り込み時の相反するしなりに対応できるバランスが竿の命」と
生地合わせなど拘りのある竿作りを行っている。
名前 |
山本 良行(やまもとよしゆき) |
生年月日 |
昭和12年1月29日 |
入門年 |
昭和31年 げて作に入門
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農家の長男として生まれたが身近にあった竿作りの道に入った影舟。
現在のブームに合わない細身で華やかさの少ない作風でありながら、その愛情こもった作り込みの
良さで多くのファンの支持を受けている。見た目の美しさよりも愛着のある道具として大切に
使ってもらえるように手間ひまや努力を惜しまず、素材を生かし切った作りの影舟の竿。
使うほどに変化し、釣り師と共に成長していく過程が楽しみ。使い込むほどに手に馴染んでいくのは
へら釣り師として至宝の逸品になるだろう。
名前 |
松下 裕(まつしたゆたか) |
生年月日 |
昭和17年9月20日 |
入門年 |
昭和32年 先代魚心観に入門
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「へら竿作りは難しい事が多いが面白い事も多い」と語る魚心観。
釣りや製竿に始まり全ての生活面においてへら竿作りの事が頭から離れない職人気質があり、
またそれを存分に楽しんでいるのが伺える。
作風はごく普通ながら先抜けのいい抜群のバランスを持つ胴調子が主で、軟式から硬式まで幅広い
オーダーに応じている。「難しいオーダーにこそやり甲斐を感じる」とへら師が喜んで釣りをしている様を思い描きながら製竿に取り組み、研究を惜しまない根っからの竿師である。
名前 |
松本 恵央 (まつもとしげお) |
生年月日 |
昭和16年3月8日 |
入門年 |
昭和31年 魚心観に入門
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恵舟の竿作りは年々変化している。一つのスタイルに囚われず、様々な硬さ・調子のへら竿を作っている。
「こだわり」が無いのではない、当人も無類の釣り好きであり研究熱心な性格であるが故に
魚の大型化や環境に敏感でそれに応じた竿作りを行っているのだ。
へら竿一筋四十年、その間に様々な先輩竿師に師事を仰いで修業を重ねて自己の技術向上に
励んできた。こうして培った抜群の製竿センスと妥協を許さない厳しい姿勢で多くのへら釣り師を魅了している。
名前 |
萩原 弘治(はぎわらこうじ) |
生年月日 |
昭和39年6月26日 |
入門年 |
昭和57年 一光に入門
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父・一光の血を引く若手のへら竿師。
原竹の伐採から仕上げに至るまで全ての工程を自ら精魂込めて手がけている。
作品はオーソドックスな作りながら各所に適した素材を厳選して使い、
その良さを生かし切った作風。
若手ながら竹を見る目は確かであり一切の妥協も許さない竹材の選定や製竿における技術力、
そして持ち前の研究心も手伝って多くのへら師の支持をうけている。
「今後も『使って良かった』と思ってもらえる竿を送り出していきたい」と語る竿師である。
名前 |
山本 一樹 (やまもとかずき) |
生年月日 |
昭和38年12月8日 |
入門年 |
昭和57年影舟に入門
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父である「影舟」の作風受け継ぐ二代目。「良い竿は良い素材から出来る」と材料の入手に努力すると共に、火入れ・差し込み・穂先削りといった竿の基本的な技術には一切の妥協を許さない竿作り。
大型になった現在のへら釣りには向かないが、魚との対話を存分に楽しめる細身でシンプルな
その作風は父ゆずりで多くの支持を受けている。幼少から自然と竹に馴れ親しんで育った境遇で竹竿に対しての愛情は人一倍。これからも飛躍が期待される若手の竿師である。
名前 |
山上 寛恭 (やまうえひろやす) |
生年月日 |
昭和27年1月14日 |
入門年 |
昭和45年 先代こま鳥に入門
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握りに玉子の殻を細かく割って鳥や虫などの貼り絵を施した独特のデザインが個性豊かで見た目も楽しい。こま鳥の竿はその図柄はオーダーも可能である。
また父である先代こま鳥に師事を得て培った製竿の技術力は確かで故障が少なく安心して釣りが楽しめる。
「へら釣りをより面白いと感じる為には、釣り道具として機能美と竿の個性が大切」と言う遊び心いっぱいのこま鳥の作品はその技術力も手伝って芸術性の高い、所有する満足感を与えてくれる竿である。
名前 |
白川 治(しらかわおさむ) |
生年月日 |
昭和24年4月1日 |
入門年 |
昭和39年 竿芳に入門 |
兵庫県尼崎市在住。竿師であった父をみて育ち、あるきっかけから師光にもまた師事を得てへら竿作りを修得して独立、現在に至る。
竹という自然の温かみのある素材を生かしたへら竿に魅せられ、精魂込めて丹念に作り込まれた作品を手放す際には「我が子を嫁に出すようだ」と語る。
至連の竿は軟式から硬式、先調子から胴調子までオールマイティ。こだわりなくへら師のニーズに合わせて柔軟なへら竿作りを行っており、数多くの釣り師の人気を博している。
名前 |
山田 幸弘(やまだゆきひろ) |
生年月日 |
昭和40年4月3日 |
入門年 |
昭和59年源竿師に入門
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源竿師の技を引き継ぐ製竿組合唯一の三代目。
幼少の頃から養われた伝統の技は細やかな作り込みで仕上がりも非常に美しい。
また原竹の採取から仕上げまでの一切の工程を自身で行い、一本一本を丹念に精魂込めて作り上げている。生地組み、火入れ、穂先削りに特にこだわったその竿の魅力は巨べらを釣り上げた時にこそ実感出来るはず。
修理などのメンテナンスに力を入れると共に、「今までにない調子の竿を作っていきたい」と探求心をもって製竿に励む若手竿師の第一人者である。
名前 |
南 修司(みなみしゅうじ) |
生年月日 |
昭和29年4月17日 |
入門年 |
昭和52年先代夢坊に入門 |
「竹竿作りは厳しい事の積み重ね、それだけに喜んでもらえた時の嬉しさはひとしお」と語る夢坊の竿はシンプルで機能優先。
幅広いバランスを持ちながらも道具としての機能を失わず、かつ釣り人の感性に訴える竿を目指して製作している。
また竿として基本的な部分は守っていきながらも、新境地をめざして常に新しい事に挑戦し続けるなど竿に対する思い入れには並々ならぬものが。
竿に対して熱く語る姿からは一切の妥協をも許さない姿勢が伺える。
名前 |
山上 高範(やまうえたかのり) |
生年月日 |
昭和32年1月9日 |
入門年 |
昭和50年父である山彦に入門 |
山彦忍月の実弟。二人兄弟の次男坊として生まれ、高校卒業後に兄に続いて父である山彦に入門する。
真面目で一途な性格であり抜群の製竿センスで繊細な竿作りを行う匠である。
各工程に於いて一切の妥協を廃し、納得の行くまで我が子を育てるように愛情込めて作る竿は、籐張りの握りや透かし巻きなど見た目の美しさもさることながら実際に使って存分に魚との駆け引きを存分に楽しめる作り。
「これからも新しいことに挑戦して様々な可能性を切り拓いて行きたい」語る楽しみな竿師である。
名前 |
米田 喜彦(よねだよしひこ) |
生年月日 |
昭和33年1月30日 |
入門年 |
昭和58年八雲に入門 |
父である英竿師の背中を見て育ち、高校卒業後に企業に就職するが由あって父の兄弟弟子であった八雲に入門し師事を得る。
とにかく研究熱心で「へら師の要望に応えたい」、との思いから勉強の日々を過ごしている。
世志彦のへら竿は籐巻きの握りや乾漆を使った色鮮やかな、見た目にも楽しめる竿である。
デザイン等はオーダー可能で自分の思い通りの竿に仕上げられる。
また、硬さや調子なども様々なニーズに応じる。
機能面から見た目までどんな要望にも応えられる成長著しい竿師である。